映画トランスポーターを知る

運び屋としての揺ぎない自信

世界中で人気を呼ぶ映画を作る国といえば何処か、という話を振ると大抵の人がアメリカで製作されたものだと応えるだろう。それは恐らく間違ってはいない、何せ役者がいつかはハリウッドの舞台で活躍するのが夢だと語る人も多いため、傾向的にも役者はもちろんのこと、演出家や脚本家なども一番の目標としている場所と見ていいはず。もちろんただこの地にいけば成功する保障もない、努力や運といったものも必要になれば、さらには実力的なものも必要な要素として挙げられる。最近の日本のドラマ事情はどうしようもないと感じる人が多いはず、何処を見ても何を思ってこんな作品を作ったのかと神経を疑うものが多く出てきている。誰もそんな作品を望んじゃいないと思われるようになってきている時点で、この国の役者事情やテレビ業界を取り巻く内情もいうなればガラパゴス化していると言っても過言ではないのかもしれない。

ハリウッドだからヒット作が出るとは限らない、時には売れない作品というものもある。何がどう売れるのか、それは作品の内容と展開が面白いかが一番の重要な要素だ。そういう意味で今回のテーマとなっている映画作品『トランスポーター』とはある意味良い題材といえる。こちらの作品、アメリカとフランスが共同製作して作られた物となっており、その評判は海を越えて日本でも高く評価された。最近の地上波で映画が放送されるのも、海外映画なら見るつもりだと答える人も多いのではないか。日本でテレビがを見ない時間が0だと応える人が増えているも、それでも海外の映画作品などの面白さに、興味がなくてもついつい見てしまう人もいるはず。

そんな人達の関心を集める作品として名高い、トランスポーターという映画について話をしていこう。

運び屋としてのプライド

さて、こちらの映画についてですがその名の通り運び屋のオッサンが出てきて、とある仕事をしていたら見てはいけないものを見てしまい、悪の組織をぶっ潰すという痛快・爽快映画となっております。物凄く大雑把で簡潔・的確に全体的な内容を述べるとこういうことになります。ハリウッドに限ったことではありませんが、海外の映画では髭の似合うダンディズムなおじさま系がしょっちゅう主演をして、何故だか反則すぎるスペックの持ち主でビルから飛び降りようがスカイダイビングしようがなにしようが、完全無敵の大観劇といった展開になりやすいと、そんなふうに思っている。ただホラー系などについてはトコトンサイコスリラーで、猟奇的かつ狂気じみた内容と妥協しない演出には今の日本には感じられない、作品への情熱を感じるところだ。そういう意味でも現在に至るまで海外の作品が日本でも、世界でも高い評価を受け続けている点については賞賛に値すると言ってもいいでしょう。

話が少し逸れてしまったので軌道修正するとして、このトランスポーターという映画について話をしていく。内容については先述で紹介したような流れで物語は展開していきますが、さすがに先程のはあまりに作品を冒涜している行いと取られかねないので、あらすじを読み解いていこう。

あらすじ

プロの運び屋として活躍する『フランク・マーティン』は、高額の報酬とを引き換えにして依頼された仕事内容を忠実に、かつ的確かつ完璧に全うすることをモットーとしている。それが例え犯罪者だろうが、マフィアだろうが、依頼されれば必ず完遂するため非常に高い評価を受けていた。

そんな彼はある日、とある依頼を引き受けることとなる。依頼内容は、品物であるバッグを指定された場所へ届けることだ。何のことはない簡単なミッションだ、彼は自身にかけている制約に基づいて例え目の前で人が殺されようが何しようが、依頼を遂行する事こそ彼の仕事に対する情熱となっている。目的の場所へ向かう最中、フランクの運転する車がパンクしてしまい、その修理のためトランクに入れていた修理道具を取り出そうとすると、横にあった依頼された荷物が動いていることに気づいた。動いている、それが明らかに生物であることを理解するも自身のルールに則って最初こそ見ないふりをする。しかし、人間とは好奇心旺盛な生き物だ、一度でも興味関心を持ってしまったらそれが何なのかと気になってしまうのは性と言ってもいいだろう。フランクはそんな自分自身のルールと好奇心という背徳心に苛まれるが、やがて後者の気持ちに押し負けてしまった。依頼人からは荷物の中身を見るなと通告されながらもフランクは開けてしまう、そして見てしまう、バッグの中に入っていたのは一人の女性を。

ルールを破ってしまったものの、荷物を何とか届けることを全うしたフランクだったが、依頼人から再度別の荷物を届けるように頼まれる。しかしそれは依頼人が事実を知ったフランクを始末するために仕掛けた爆弾入りのバッグであり、間一髪で窮地を免れることに成功はした。殺されかけたため、依頼人へ復讐しようと居住区へ向かうが不在であり、代わりに車を奪取するとそこには先ほど荷物で届けたはずの女性・ライがいた。

何の気まぐれかは分からないが、合流してしまったため仕方なくフランクは自宅へと彼女を連れて行くことにした。しかしこの行動によってフランクはライを中心とした犯罪組織によって命を狙われることになる。そしてライによって半ば巻き込まれながらも、規格外のトランスポーターが万丈する痛快カーアクションとなっている。

まぁそういうわけだ

大体作品の流れとしてはこのようになっている、どのみちかなり大々的過ぎる展開となっているためド迫力すぎると驚嘆した人もいるだろう。また冷静になって考えると、いくらプロの運び屋だからといってここまで危険なことに首を突っ込んでいながら、類まれな格闘技と射撃センスによって犯罪者たちと渡り合っていく。しかも多人数対1人という圧倒的不利な状況にも関わらず、勝利するから凄い。

リアルな状況でこのような状況になれば、まっ先に死ぬのは後者だが映画だからこその展開と言ってもやっぱり感嘆する。それと、いくら運び屋だからってこんな危険なことをしていたら身がもたない、映画に感化されて運び屋になりたいなどと考える残念思考の方もいると思いますが、日本でもどこでも構わないが通常運び屋、つまり運送業を営んでいる人や従事している人はこんな、フランクみたいな危険でハードボイルドというよりは、アウトロー過ぎる人生を謳歌したところで、何かがなるというわけでもない。むしろ自分を死に追いやるようなものなので、無難に生きている方が賢い生き方というものだ。

主人公フランク・マーティンについて

プロの運び屋として登場する主人公フランク・マーティンだが、本来運び屋とするにはあまりにスペックの高い身体能力が気になるところ。いくら危険な仕事に身を置いているとはいえ、戦闘技術に特化している点は些か奇妙だと感じるだろう。それもそのはず、元々フランクは軍人として従軍していた経歴を持っており、その際に格闘技や射撃などの訓練も一通り受けていたこともあって戦闘能力については問題なかった。

運び屋として犯罪者や反社会勢力との関わるだけの器量などを考えれば必要だが、そういう点を考慮するならフランク自身も十分アウトローと言える世界で生きる人間ということになる。見れば分かると思うが、何となく今更感があるのは突っ込まないで欲しい。

大ヒットした

こちらの作品、米仏による共同制作として発表・公開された作品となっており、その内容が世界的に高く評価された作品となっている。日本でも多くのファンを虜にして、何度と無くテレビでも放送されているくらいの人気作となった。何も考えず見ると出てくるのは、主人公フランクの生き様が何とも漢を貫いた姿勢に惚れるという人が多い。途中からお馴染みのように恋愛風景のような場面は出てくるが、それはそれでお馴染みの展開だとしてもだ。

全体的なクオリティについて考えるなら申し分ないものとなっている、という点だけは間違いないわけだ。


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